バッテリー交換後 走らせる

目次

  • 1 .バッテリーが上がるとはどういう状態?
  • 2 .バッテリーが上がってしまった時の症状
  • 3 .バッテリー上がりに似た症状
  • 4 .バッテリーが上がった時、やってはいけないこと
  • 5 .バッテリーが上がってしまったときの直し方
  • 6 .ジャンピングスタートはあくまでも臨時対応
  • 7 .バッテリー上がり復旧後の注意点
  • 8 .バッテリー上がりの前兆
  • 9 .バッテリー上がりを防ぐための対策
  • 10 .まとめ

バッテリー交換後 走らせる
バッテリー交換後 走らせる

1.バッテリーが上がるとはどういう状態?

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バッテリーが上がるとは、何らかの理由でバッテリーに蓄えられた電気が減少し、エンジンがかからなくなってしまった状態をいいます。
バッテリーは、ヘッドライトやブレーキランプ、エアコンやカーナビなど、自動車の中にあるさまざまな電子機器に電力を供給している装置です。バッテリーによって動いている電子機器の中には、エンジンを始動する際に使用する「セルモーター(スターターモーター)」も含まれています。
そのため、バッテリーが上がる=セルモーターを動かすことができず、エンジンを始動することができません。
バッテリーは自動車に欠かすことのできない装置と言えます。

1.1. バッテリーが上がる原因

バッテリー上がりを起こす原因は、車の整備不良の他、以下のようなケースが挙げられます。


  1. ● ヘッドライトを点けたままエンジンを切る
  2. ● 半ドアで室内灯が点灯していた
  3. ● エンジンをかけずにエアコンおよび送風を使っていた
  4. ● ほとんど運転せず放置していたため自然放電した
  5. ● バッテリーが古くなった
  6. ● ドライブレコーダーの駐車監視機能を使用していた

バッテリー上がりの原因の多くは、バッテリー電力を消費する機器のつけっぱなしです。車は機器を一切使用せずともわずかに電力を消費しているうえ、バッテリー自体も自然放電するため、日頃から車を走らせて充電しなければ電圧が徐々に低下し、ゆくゆくはバッテリー上がりを引き起こします。

また、バッテリーも経年劣化するため定期的な交換が必要です。3年前後を使用したバッテリーは劣化し蓄えられる電力が少なくなっているため、バッテリー上がりを起こしやすくなります。


2.バッテリーが上がってしまった時の症状

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バッテリーが上がると特定の症状が現れます。以下のような症状が現れたらバッテリー上がりを疑いましょう。


2.1. エンジンがかからない

普段はエンジンをスタートさせるとき、「キュルキュルキュル」というセルモーターの音がしてエンジンがかかります。しかし、バッテリーが上がってしまうと、モーターへ供給する電力が少なくなりセルモーターが動かなくなるのでエンジンはかからなくなります。


2.2. ライト・ランプが点かない

車のドアを開けると、自動で室内灯が点く仕組みになっていますが、これはバッテリーの電気を使っています。そのため、バッテリーが上がっていると電気が点きません。また、ヘッドライトやウインカーも同様に点かないことになります。


2.3. 電装品が動かない

運転席にあるメーター類やパワーウィンドウ、パワーシート、ラジオ、オーディオなど車内のすべての電気製品が動かなくなります。
また、完全にバッテリーが上がると、リモコンキーも作動しなくなるのでドアを開けられなくなる恐れもあります。


3.バッテリー上がりに似た症状

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エンジンが掛からないからといって、バッテリー上がりが原因と断言はできません。エンジンの始動トラブルの中にはバッテリー上がりに似た症状もあります。


3.1. セルモーターの故障

室内灯やメーター類などの電装品は正常に動くけれど、セルモーターが作動せずエンジンがかからない場合、セルモーター自体が故障している可能性があります。


3.2. ガス欠

燃料タンクが空になるとエンジンはかからないので、バッテリーが上がったときと似た症状になります。ガス欠の場合、バッテリーは生きているのでメーターや室内灯、セルモーターなどは正常に動作します。キュルキュルキュルとセルモーターが動くにもかかわらずエンジンがかからない場合は、ガス欠の可能性が高いでしょう。


3.3. シフトポジションの不具合

メーターやランプなどが正常に点灯してバッテリーは問題ないのに、エンジンキーをひねるかエンジンスイッチを押してもセルモーターが動かずエンジンがかからないときは、シフトレバーが正常にパーキング(P)に入っていないのが原因である可能性があります。改めてブレーキを踏み直し、シフトレバーをパーキングにしたうえでキーをひねるかボタンを押すとエンジンがかかります。


3.4. ステアリングロック

エンジンキーもしくはエンジンスイッチを押してもまったく反応がなく、ハンドルを左右に回そうとするとロックされ何かに当たっている感覚がある場合、盗難防止のためにステアリングを固定する機能である「ステアリングロック」がかかっている可能性があります。シフトレバーがパーキングに入っていることを確認して、ハンドルを左右どちらかに回したままキーをひねるかスイッチを押すと、ロックが外れてエンジンをかけられるようになります。


4.バッテリーが上がった時、やってはいけないこと

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バッテリー上がりに際して間違った行動をしてしまうと、事故やさらなる故障など、より大きなトラブルにつながる恐れがあります。以下、バッテリーが上がったときにやってはいけないことを解説します。

4.1. 無理に自分で対処しようとする

バッテリー上がりの正しい対処方法がわからない時は、無理に自分で対処しないことが大切です。車の電装系に触れると感電の危険があります。また、バッテリー上がりの基本的な対処方法の一つにジャンプスタートが挙げられるものの、配線をつなぐ場所や手順を間違えると別の箇所が故障する場合もあります。バッテリーが上がってしまったら、理由や対処法がわからない場合は無理をせず、後述するバッテリーが上がってしまった時の直し方を参考に対処しましょう。


4.2. 何度もエンジンスタートを試す

セルモーターの動作時は大量の電力を消費するため、エンジンスタートを試みるほどエンジンが掛かりづらい状態に陥ります。一般的なバッテリーは、一定電圧まで下がるとたとえ新品でも急激に劣化を起こし、バッテリー交換が必要になります。過度なセルモーターの使用は、バッテリーの劣化を著しく促進させるため、数度始動を試してエンジンがかかる気配がなければ、それ以上のエンジンスタートは諦めましょう。


4.3. 長時間放置する

バッテリー上がりを起こした状態で長時間放置することも厳禁です。電圧が低下した状態から自然放電によりさらに電圧が低下するため、時間経過と共にバッテリーの劣化が進行します。劣化が進んだバッテリーは絶対的な蓄電量が減り、充電しても完全に元の状態に戻ることはありません。同時に、その状態だと再びバッテリー上がりを起こしやすくなっているため、速やかなバッテリー交換が必要になります。


5.バッテリーが上がってしまったときの直し方

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バッテリーが上がってしまった場合の直し方を解説します。


5.1. バッテリーが上がってしまった時の直し方は3つ

出先でバッテリー上がりを起こした際に取れる復旧の手段は主に以下の3つです。適切な対応が取れるよう、日頃から準備をしておきましょう。


5.1.1. ロードサービスを呼ぶ

バッテリー上がりに対処できない場合はJAFや加入している保険会社のロードサービスに連絡をしましょう。料金や細かなサービス内容は利用するロードサービスにより異なるものの、電話やメールで場所を伝えれば30分から1時間程度で現地まで駆けつけてバッテリー上がりに対処※してくれます。ロードサービスの連絡先を登録したうえで、携帯電話が使えない場合に備えて、連絡先を書いたメモも車内に常備しておきましょう。

※交通事情や気象状況により、サービスカーの到着に時間がかかる場合や、サービスカーが運行できずロードサービスを提供できない場合があります。(離島については、ロードアシスタンス対象外となる地域があります。)


5.1.2. ジャンプスターターを使う

ジャンプスターターと呼ばれるエンジン始動に対応した小型バッテリーの用意があれば、救援車がいなくても自力でバッテリー上がりから復旧できます。ジャンプスターターは安価なものでは数千円、高価なものでも1万円程度で購入できるため、いざというときのために車載しておくことをおすすめします。


5.1.3. ジャンピングスタート

ジャンピングスタートとは、バッテリー上がりを起こした車と他車のバッテリーをブースターケーブルでつなぎ、必要な電力を分けてもらうことでエンジンを始動させる方法です。乗っている車に応じた許容電流値のケーブルであれば、1,000円〜2,000円程度の安価なもので構いません。ジャンピングスタートの方法は以下で詳しく解説します。


5.2. ブースターケーブルを使ってジャンピングスタート

バッテリーが上がってしまい、他車から電気を分けてもらってエンジンをかけることを「ジャンピングスタート」といいます。
ジャンピングスタートの手順は、まず救援車(電気をわけてもらう車)のバッテリーに赤と黒の2本のブースターケーブルをつないで、エンジンをかけます。エンジンがかかったら、しばらくかけっぱなしにしてバッテリーにある程度充電されるのを待ちましょう。
※「ジャンピングスタート」時のバッテリーをつなぐ順番・場所はとても大切です。ブースターケーブルは以下の通りにつないでください(外すときは逆の順番で外します)。


  1. (1)赤のケーブルを上がったバッテリーのプラス端子につなぐ
  2. (2)赤のケーブルの反対側を救援車のバッテリーのプラス端子につなぐ
  3. (3)黒のケーブルを救援車のマイナス端子につなぐ
  4. (4)黒のケーブルの反対側をバッテリーが上がった車の金属部分(エンジンンやフレームなど)につなぐ。(バッテリーのマイナス端子にはつないではいけません。)

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6.ジャンピングスタートはあくまでも臨時対応

ジャンピングスタートはバッテリー上がりの基本対処ではあるものの、救援車がいなければできません。ジャンプスターターも、本体に十分な電力が蓄えられていなければ必要なときに使えません。また前述したように、どちらの作業も感電や故障などの危険が伴うため、ジャンピングスタートやジャンプスターターはあくまで臨時措置と考えましょう。

バッテリー上がりへの対処は、専門家が現場まで復旧に駆けつけてくれるロードサービスの利用が便利です。

6.1. バッテリー上がりを専門家に対応してもらうときの相場

ロードサービスにも種類があり、それぞれでサービス内容や費用、利用条件などが異なります。各ロードサービスを利用した際の費用相場について解説します。


6.1.1. 民間のロードサービスの場合

JAFをはじめとする民間のロードサービスの多くは会員制を採用しており、2,000〜4,000円の年会費を支払うことで、バッテリー上がりなどの軽微なトラブルを無償で救援してくれます。会員でない場合も対応してくれますが、バッテリー上がりの救援は10,000円程度の費用がかかります。


6.1.2. 自動車保険に付帯できるロードアシスタント特約(ロードサービス)の場合

自動車保険にロードアシスタント特約(ロードサービス)を付帯している場合は、バッテリー上がりのような軽微なトラブルは、高速道路料金や部品代などの実費が発生しない限り救援の費用がかかりません。また、利用しても翌年の等級などに影響しません。ただし、1回あたりの救援に費用上限が設けられている場合や、作業内容によっては使用できる回数に制限が設けられている場合もあるため、確認しておきましょう。


6.1.3. カー用品店の場合

カー用品店でもロードサービスを実施している場合があり、民間のロードサービスとほぼ同じようにトラブルに際して対処してくれます。年会費も民間ロードサービスと同じ2,000円〜4,000円程度です。


7.バッテリー上がり復旧後の注意点

ロードサービスやジャンピングスタートなどでエンジンが始動できたからといっても安心はできません。バッテリー上がりからの復旧直後はバッテリー電圧が低いままであるため、エンジンが停止してしまえば再びエンジンがかけらない状態に陥ります。バッテリー上がりから復旧した後は、可能な限り電装品を使わずに30分から1時間ほど走行し、バッテリーが十分に充電できるまでエンジンを停止しないようにしましょう。

エンジンが始動できないほどの電圧低下を起こすと、バッテリーはそれにより確実に劣化します。一度でもバッテリー上がりを起こしたら、新品のバッテリーであってもディーラーや整備工場などの専門店で状態をチェックしてもらうようにしましょう。また、寿命を迎えてしまったバッテリーは交換が必要です。

バッテリーの交換費用はバッテリーサイズや業者によって異なり、通常は5,000〜20,000円+交換工賃2,000円前後で済みます。ただし、アイドリングストップ機能搭載車などは10,000〜50,000円ほどする特殊なバッテリーを使用するため、なによりもバッテリーを上げないように気をつけることが大切です。

8. バッテリー上がりの前兆

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バッテリー上がりが起こりそうになると、バッテリー電圧の低下により以下のような特定の症状が現れることがあります。


  1. ● ライトが暗い
  2. ● エンジンがかかりにくい
  3. ● アイドリングストップしない
  4. ● パワーウィンドウの開閉が遅い

すぐにバッテリー上がりに陥るとは限りませんが、車にこれらの症状が確認されたら早めにバッテリーの状態をチェックしてもらいましょう。


9.バッテリー上がりを防ぐための対策

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バッテリーの特性を知り定期的な点検やメンテナンスをおこなうことが、バッテリー上がりを防ぐコツです。ここではバッテリー上がりを防ぐための対策法を解説します。


9.1. 定期的に走行・アイドリングする

車はエンジンを動かすことでバッテリーに充電をおこなっているので、走ることによって充電されてバッテリーが上がることを防止できます。何もしない状態でもバッテリーからは自然放電されているため、車を走らせる頻度が低いと充電されず、上がってしまいます。車を走らせないまでも、定期的に30分程度エンジンをかければ充電されるので、バッテリー上がりの防止策になります。


9.2. 定期的にバッテリー交換する

バッテリーは消耗品なので交換が必要です。2~4年程度で寿命になると言われていますが、環境や使い方によって大きく差が生じます。
バッテリーが上がってから交換することになると、ジャンピングスタートのための救援車のお願いをしたり、ロードサービスに来てもらったりすることになって、手間やコストがかかることになります。バッテリーを定期的に交換することで、そういった手間や負担も避けられます。


9.3. 充電器で充電

定期的にエンジンをかけることでバッテリーに充電するのが一般的ですが、専用の充電器を使いバッテリーに充電することで、上がってしまうことを予防することもできます。


まとめ

バッテリー交換後 走らせる

バッテリーが上がるのを防ぐためには、いつ交換すれば良いかを把握しておくことが大切です。定期的にバッテリーを交換することで、突然バッテリーが上がって慌てる事態を回避できます。
そのうえで、いざというときに備えておく意味でロードアシスタンス特約(ロードサービス)に加入しておけば、安心してドライブを楽しめるでしょう。

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バッテリー交換後の変化は?

新しいバッテリー交換すれば、エンジンがかかりやすくなったりライトが明るくなったりします。 アクセルの反応も良くなるので運転もしやすくなるでしょう。 バッテリーの容量を大きくすることでもメリットが多いので、自分の車に合ったバッテリーを選んで交換してみてください。

バッテリー 上がったあと どれくらい走る?

バッテリー上がりから復旧した後は、可能な限り電装品を使わずに30分から1時間ほど走行し、バッテリーが十分に充電できるまでエンジンを停止しないようにしましょう。 エンジンが始動できないほどの電圧低下を起こすと、バッテリーはそれにより確実に劣化します。

バッテリー どのくらい走れば充電?

なお、エンジン回転数2,000回転(時速50km程度のスピード)を目安に20分以上走ると、効率よく充電ができるといわれています。 また、バッテリー充電のために車を走行させる場合は、できるだけ電力を使わないよう、カーステレオなどの機器は使わないことをおすすめします。

アイドリングストップ リセットしないとどうなる?

現在はアイドリングストップ制御が行われている車両では、電流値積算リセットを行わなかったとしても当面の間は問題なく制御されるでしょうが、バッテリー電流の積算のしきい値を超えた時点でアイドリングストップ制御が停止することになりますので、忘れずに作業することが未然にトラブルにを防ぐことになります。