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単体テストの観点とは|漏れのない洗い出し・網羅性がポイント!ソフトウェアテスト 2021.12.27 今回は、単体テストにおけるテスト観点についてご紹介します。 まず「テスト観点とは何か?」を理解した上で、4つの要素と設定のポイントや観点一覧表について解説します。ソフトウェアテストを行う際には「効率性・網羅性」が重要です。
顧客の潜在ニーズ満たすために、「テスト観点の洗い出し方を知りたい」「単体テストの質を底上げしたい」という方は是非ご一読ください。 テスト観点とは、ソフトウェアが正しく動作するために「どの部分に、どのようなテストを実施すべきか?」を定義するための多角的な視点・切り口をまとめたものです。 テスト設計における仕様書作成のフェーズにて、必要となる大切な要素を指します。 主なテスト観点の例は以下の通りです。 テスト観点の例 高品質な製品・サービス提供を実現するためには、システム・機能ごとにリアルタイムの品質を検証するためのテスト観点が大切です。 万が一テスト観点が曖昧で、的確に設定されていない場合、顧客の要件定義・ニーズをクリアできず、テストの目的や方法にブレが生じ、品質低下による信用失墜や多大なる損害をもたらすリスクが高まります。 テストを行う際には必ず「網羅性の高いテスト観点」を的確にまとめておきましょう。 ソフトウェアテストは、製品・サービスの信頼性・品質確保のために重要な工程です。 上記を果たすためには、網羅性。効率性の高いテスト設計が重要となります。 そのため、テスト観点はそれらを実現する要素として、多角的な視点から洗い出していくことが必要です。また、テスト観点を考える際に、必要となる要素は以下のとおりです。 テスト観点の要素
これらの4つの要素を組み合わせながら、テスト観点は設定されます。 これから、各要素について順次解説します。 テスト観点の要素を正しく理解し、これらをベースにエンドユーザーに愛される製品・サービスの提供に繋げていきましょう。 まずは「機能要素」からご紹介します。 機能要素テスト観点の要素1つ目は「機能要素」です。 テスト観点をまとめる上では「どのシステム・機能を検証する?」を明確にする部分です。 検証すべき機能・動作を要件定義書から洗い出していきます。 機能要素の例
検証方法テスト観点の要素2つ目は「検証方法」です。 テスト観点においては、「(対象システム・機能に対し)どのようにテストするのか」を選定する部分にあたります。 それぞれの機能(動作)に対して、何を確認し、どのような検証補法を用いるのかが重要なポイントになります。 検証方法の例は以下のようです。 主な検証方法
入力条件テスト観点の要素3つ目は「入力条件(テストパラメータ)」です。 テスト観点を考慮する上で、
といった各種要素(条件)も必要になります。 入力条件として考えられる例は以下のとおりです。 入力条件の例
出力結果テスト観点の要素4つ目は「出力結果」です。 テスト観点を考慮する上で、「テスト対象の出力結果として、何を観察すれば良いのか」という要素(結果)も必要になります。 これらをふまえた上で、出力条件として考えられる例は以下のようになります。 出力条件の例
単体テスト観点を設定する時のポイントつぎは「単体テスト観点を設定する時のポイント」についてご紹介します。 テスト観点を設定する時のポイント
ここからは、この2つのポイントについて、ご紹介します。 単体テストはプログラム作成後、最初に行われる検証作業です。 そのテスト観点は仕様書の質だけでなく、 上記ポイントをおさえ、より細部まで単体テストをスムーズに進められるよう以下の内容をチェックしておきましょう。 単体テスト観点が明確であることまず1つ目に重要なポイントは、「単体テスト観点が明確であること」です。 テスト観点を設定する担当者(=仕様書作成者)が必ずしもテストを行うわけではありません。 では、テスト観点をわかりやすくするためにはどうすることが望ましいのでしょうか? テスト観点をわかりやすくするためのポイント
テスト観点・記載NG例 単体テスト観点の網羅性2つ目に重要なポイントは、「単体テスト観点の網羅性」です。
さらに、テスト観点の漏れ・作業の属人化防止には以下が有効です。
単体テスト観点を設定する際には、テスト対象となる個々の機能について、これらのポイントを意識することが大切です。 これらを正しく把握し、網羅性・効率性のバランス良く、単体テストを設計・実行しましょう。 テスト観点一覧表最後に、前述の「単体テスト観点の網羅性」にて言及した、テスト観点一覧表を説明します。 テスト観点一覧表とは、「対象となる各機能のテスト観点をまとめた一覧表」を指します。 テスト観点一覧表は単体テストを整理するだけでなく、業務効率化にも役立ちます。 テスト観点一覧表の項目:
ソフトウェア開発には、当然ながらリリースまでの納期があります。効率的にテストケースを進行していくためには、「テスト観点に関する情報共有」が必須となります。 テストの設計・実行に際して、テスト観点を的確かつ、効率的に共有できるよう、本記事を参考に「テスト観点一覧表の活用」もご検討いただければ幸いです。 まとめいかがでしょうか? 本記事を通して、「効率的なテスト観点の洗い出し」「単体テスト観点の設定」について正しく理解し、テスト観点一覧表などの活用を視野に、網羅性の高い単体テストへの改善に繋げていただければ幸いです。本記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。 同じカテゴリーの記事
ソフトウェアテスト/テスト自動化を行うテクバンとは
PDF資料にて当社のサービスメニュー、当社ご紹介資料もございます 資料ダウンロードはこちら 単体テスト仕様書の目的は?単体テストで正常が確認できたモジュールも複数結合させた場合に正常に動作するのか、想定外の状況でも要件定義した通りシステム要件が満たされているか、を検証するのが目的となっています。
単体テスト仕様書 何を書く?単体テスト仕様書には下記のような内容を記載します。. テスト対象となるプログラムの範囲や、テストを実施する環境. テスト対象プログラムに対して、どのような手法でテストを行うか(例:ホワイトボックステストなのか、ブラックボックステストなのか). テストを実施するための操作手順. テスト項目一覧. 期待する結果や、実行後の結果. Unitテストの目的は?単体テスト(ユニットテストと呼ばれることもあります)は、プログラムを構成する比較的小さな単位(ユニット)が個々の機能を正しく果たしているかどうかを検証するテストです。 通常、関数やメソッドが単体テストの単位(ユニット)となります。
単体テストのデメリットは?単体テストのデメリット
単体テストは開発工数への負担が大きいことから、工数が十分に確保できずテストが省略されたり不完全なテスト実施になりがちです。 しかし、開発の後工程で不具合が見つかるほどその修正にかかる工数とスケジュールへの影響が甚大になることから、単体テストを実施することには大きなメリットがあります。
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