場所打ちコンクリート杭のアースドリルエ法においては孔底にスライムを十分 沈降させた後直ちに鉄筋かごを設置してコンクリートの打込みを行う

5節 場所打ちコンクリート杭地業/4章 地業工事/平成31年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

4.5.1 一般事項

(1) この節は、アースドリル工法、リバース工法、オールケーシング工法及び場所打ち鋼管コンクリート杭工法並びにこれらと組み合わせた拡底杭工法に適用する。

(2) 4.5.5及び4.5.6に示す工法の適用は、特記による。

(3) 専門工事業者が工事の規模に相応した施工機械、施工体制、施工実績等を有していることを証明する資料を、監督職員に提出する。

4.5.2 場所打ちコンクリート杭地業における施工管理技術者

(1) 場所打ちコンクリート杭地業においては、施工管理技術者を配置する。

(2) (1)以外は、1.3.2[施工管理技術者]による。

4.5.3 場所打ちコンクリート杭の鉄筋等の溶接作業を行う技能資格者

(1) 場所打ちコンクリート杭の鉄筋等の溶接作業は、7.6.3[溶接作業を行う技能資格者]による技能資格者が行う。

(2) (1)以外は、1.5.3[技能資格者]による。

4.5.4 材料その他

(1) 鉄筋

(ア) 鉄筋は、5章2節[材料]による。

(イ) 鉄筋の加工及び組立は、次による。

(a) 帯筋の加工及び組立は、特記による。

(b) 鉄筋の最小かぶり厚さは、特記による。

(c) 鉄筋かごの補強は、特記による。
なお、鉄筋量が多く補強リングが変形するおそれのある場合は、監督職員と協議する。

(d) 主筋と帯筋の交差部の要所を鉄線で結束する。

(e) 溶接は、アーク手溶接又は半自動溶接とし、7.2.5[溶接材料]の溶接材料を使用して行う。

(f) 主筋への点付け溶接は行わない。
また、アークストライクを起こしてはならない。

(g) 組み立てた鉄筋の節ごとの継手は、特記による。
特記がなければ、重ね継手とし、重ね継手の長さは、表 5.3.2[鉄筋の重ね継手の長さ]による。
なお、鉄線で結束して掘削孔への吊込みに耐えるようにする。

(h) 組み立てた鉄筋には、孔壁と鉄筋の間隔を保つため、スペーサーを付ける。
スペーサーは、ケーシングチューブを用いる場合はD13以上の鉄筋とし、ケーシングチューブを用いない場合で、杭径 1.2m以下の場合は鋼板 4.5×38(mm)、1.2mを超える場合は鋼板4.5×50(mm)程度とする。

(i) (a)から(h)まで以外は、5章3節[加工及び組立]による。

(ウ) (ア)及び(イ)以外は、5章[鉄筋工事]による。

(2) コンクリート

(ア) セメントは、6.3.1[コンクリートの材料](1)により、種類は特記による。
特記がなければ、高炉セメントB種とする。

(イ) 混和剤は、6.3.1[コンクリートの材料](4)(a)による。

(ウ) コンクリートの設計基準強度(Fc)は、特記による。

(エ) コンクリートの種別は表 4.5.1 により、適用は特記による。
ただし、4.5.6 に規定する工法を用いる場合は、工法ごとに定められた条件による。

場所打ちコンクリート杭のアースドリルエ法においては孔底にスライムを十分 沈降させた後直ちに鉄筋かごを設置してコンクリートの打込みを行う

(オ) スランプは、特記による。
特記がなければ、18cmとする。

(カ) コンクリートの調合管理強度は、設計基準強度(Fc)に構造体強度補正値(S)を加えたものとし、(エ)及び(オ)を満足するように定める。

(キ) 構造体強度補正値(S)は、特記による。特記がなければ、3N/㎜ 2とする。
ただし、4.5.6に規定する工法を用いる場合は、工法ごとに定められた条件による。

(ク) フレッシュコンクリートの試験は、6.9.2[フレッシュコンクリートの試験]による。
なお、スランプ試験は、杭1本ごとに最初の運搬車についても行う。

(ケ) 杭の構造体コンクリート強度の試験は、6.9.3[コンクリートの強度試験]による。
ただし、供試体の養生は、6.9.3(1)(ア)による標準養生とする。

(コ) 杭の構造体コンクリート強度の判定は、材齢28 日の圧縮強度試験の1回の試験の結果が、調合管理強度以上であれば合格とする。

(サ) (ア)から(コ)まで以外は、6章[コンクリート工事]による。

(3) 鋼管
鋼管部分の材料は、特記による。

4.5.5 アースドリル工法、リバース工法及びオールケーシング工法

(1) 支持層の位置及び土質は、特記による。

(2) 試験杭は、次による。

(ア) 次の確認等を行い、その結果に基づき、支持層の確認を行うとともに、管理基準等を定める。

(a) 掘削中の孔壁の状況、泥水又は安定液の管理、掘削深さ、掘削形状、スライム沈着状況、スライム処理方法、鉄筋かごの設置状況、コンクリートの打込み方法、コンクリートの投入量、施工時間等の確認を行う。

(b) 掘削速度等の変化を確認する。

(c) 掘削した土砂と土質調査資料及び設計図書との照合を行う。

(d) アースドリル工法及びリバース工法においては、孔壁の保持状況、スライム対策に必要な泥水又は安定液の確認を行う。

(イ) 掘削完了後、掘削深さ及び支持層について、監督職員の検査を受ける。

(ウ) (ア)及び(イ)以外は、(3)及び4.2.2 による。

(3) 本杭は、次による。

(ア) 杭の支持層への根入れ深さ及び水平方向の位置ずれの精度は、特記による。
また、超音波測定器により孔壁を確認する場合は、特記による。

(イ) 掘削径は、設計径以上とする。

(ウ) アースドリル工法は、掘削孔壁の崩落防止に安定液を用いる。
なお、土質により安定液を用いない場合は、監督職員と協議する。

(エ) アースドリル工法の場合、ケーシング建込み深度までは、バケットにリーマーを用いて掘削することができる。

(オ) 全ての本杭について、(2)により定めた管理基準等と照合を行うとともに、支持層の確認を行う。

(カ) (オ)の確認後、孔底に堆積したスライム等は適切に処理をして、直ちに鉄筋かごを設置し、コンクリートの打込みを行う。

(キ) 鉄筋かごの浮上がりを防止する。

(ク) コンクリートの打込みは、トレミー工法により安定液、地下水、土砂等が混入しないよう、次により行う。

(a) コンクリートの打込み開始時には、プランジャーを使用する。

(b) コンクリートの打込みは、スライム等の巻き込みがなく一様に打ち上がるように連続して行う。

(c) 打込み中は、トレミー管の先端がコンクリート中に2m以上入るように保持する。

(d) オールケーシング工法の場合は、ケーシングチューブの先端がコンクリート中に2m以上入るように保持する。

(ケ) 杭頭部には、表4.5.1のA種の場合は、500mm以上、B種の場合は、800mm 以上の余盛りを行う。

(コ) 安定液を用いる場合は、掘削孔壁が崩落しないように、安定液の適切な管理を行う。

(サ) 安定液等に混入している泥分は、沈殿槽に集めて排除するなど、関係法令等に基づき適切に処理する。

(シ) 近接している杭は、連続して施工しない。

(ス) (ア)から(シ)まで以外は、専門工事業者の仕様による。

(セ) 施工記録は、4.5.8による。

4.5.6 場所打ち鋼管コンクリート杭工法及び拡底杭工法

(1) 支持層の位置及び土質は、特記による。

(2) 試験杭は、工法ごとに定められた条件以外は、4.2.2による。

(3) 本杭は、試験杭の結果及び工法ごとに定められた条件以外は、4.5.5(3)による。

(4) 施工記録は、工法ごとに定められた条件以外は、4.5.8による。

4.5.7 杭頭の処理

杭頭は、コンクリートの打込みから、14日程度経過した後、杭体を傷めないように平らにはつり取り、所定の高さにそろえる。

4.5.8 施工記録

全ての杭について、配筋の状態、杭の先端の土質、掘削中の孔壁の状況、安定液の状態、泥水の状態、掘削深さ、支持層深さ、掘削形状、スライム処理の状態、鉄筋かごの設置状況、コンクリートの投入量、フレッシュコンクリートの試験、施工時間、水平方向の位置ずれ寸法等を記録する。

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
4° 基礎・地業工事

4-2 場所打ちコンクリート杭工事
下記の正誤を判断せよ。

(場所打ちコンウリート杭工事)
①オールケーシング工法において、砂質地盤の場合は、ボイリングを防止するため、孔内水位を地下水位より高く保って掘削する。

答え

[ 解説 ]
オールケーシング工法において、軟弱粘性土地盤ではヒービング防止のため、ケーシングチューブの先行量を多くする。

②オールケーシング工法におけるスライム処理は、孔内水がない場合やわずかな場合にはハンマーグラブにより行う。

答え

[ 解説 ]
オールケーシング工法において、スライム量が多い場合の2次スライム処理は、エアリフトによる方法や水中ポンプによる方法で行う。

③オールケーシング工法では、コンクリート打設中にケーシングチューブの先端を、常に2m以上コンクリート中に入っているように保持する。

答え

[ 解説 ]

場所打ちコンクリート杭のアースドリルエ法においては孔底にスライムを十分 沈降させた後直ちに鉄筋かごを設置してコンクリートの打込みを行う

④アースドリル工法における安定液は、必要な造壁性及び比重の範囲でできるだけ低粘性のものを用いる。

答え

⑤リバース工法における1次スライム処理は、底ざらいバケットにより行う。

答え

×

[ 解説 ]
リバース工法1次スライム処理は、掘削完了後、ビットを孔底より少し引き上げて、数分空回しをするとともに、孔内水循環させて行う。
リバース工法における2次スライム処理は、一般にトレミー管とサクションポンプを連結し、スライムを吸い上げる。

⑥プランジャー方式を用いて、水中でコンクリートを打込む場合、トレミー管の先端に前もってプランジャーを装着する。

答え

×

[ 解説 ]
プランジャーは、水中でコンクリートを打込む際に、コンクリートの分離を防ぐためにトレミー管内にセットしコンクリートを打設する。トレミー管の先端ではない。

⑦空掘り部分の埋戻しは、一般にコンクリートの打込みの翌日以降、杭頭のコンクリートが初期硬化してから行う。

答え

⑧鉄筋かごの主筋と帯筋は、原則として鉄線結束で結合する。

答え

⑨アースドリル工法における鉄筋かごのスペーサーは、D10以上の鉄筋を用いる。

答え

×

[ 解説 ]
鉄筋かごのスペーサーは、孔壁を損傷しないように鉄筋ではなく鋼板4.5x38mmあるいは 4.5x50mm程度の帯鋼板を用いる。
鉄筋かごに取り付ける同一深さ位置のスペーサーは、4箇所以上設ける。杭主筋のかぶり厚さ(100mm以上)を確保するためのものでもある。

第4章 地業工事 杭工事

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◆◆ 既成コンクリート杭 ◆◆
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1)杭の運搬及び取扱い
①杭の運搬及び取扱い 積込み・荷降し 2点、1/5の箇所
②杭の建込み 杭上端部から 2mの位置を吊り点位置とする
2)打ち込み工法
①打撃工法
ディーゼルハンマ、ドロップハンマ(もんけん)
バイブロハンマ、油圧ハンマ
②プレボーリング併用打撃工法
オーガーによる掘削径
通常、粘性土の場合、 杭径 – 50mm
③杭の打込み
一群の場合 中心から外側へ
一本の打込みは中断しない
④杭の打止め
指定された深さで行う
支持層まで到達すること
3)埋込み工法
①プレボーリング工法(セメントミルク工法)
【 アースオーガーによる掘削の施工上の留意事項 】
・屈進速度が速すぎると、
先端の掘削ビットに過大な負担がかかり、
ビットが横に逃げたり、ロッドが曲がるなどして、
掘削孔の曲がりが生じやすくなる。
土質によって屈進速度を変える必要がある。
→ 硬い地盤ほどゆっくり掘削する。
・掘削中に孔壁の崩壊が生じるおそれがある場合は、
必要に応じて掘削液(安定液)を使用する。
・アースオーガーの引き上げに当たっては、
負圧によって地盤を緩めないように
ゆっくりと正回転で引き上げる。
・掘削土は、杭の高止まりが生じないように十分排出する。

【 杭の建て込みの施工上の留意事項 】
・掘削孔壁が崩壊することがないように、速やかに行う。
孔壁の崩壊は高止まりの原因となる。
・孔壁や杭体を損傷することのないよう、
鉛直に吊り下げた状態でゆっくり行う。
・建て込み後に杭が自沈するおそれのある場合は、
固定ち具などにより杭を保持し、
自沈しないように設置高さの位置で固定しておく。
②中掘り工法:
杭中空部にオーガー等を挿入し、杭先端地盤を掘削しながら、杭中空部から排土して杭を設置する工法。
直径 500mm以上に適する
杭先端にはフリクションカッターを取り付ける
4)杭の継手
①溶接継手または接続金具による無溶接継手とする。
②【 溶接継手の留意事項 】
・溶接は原則としてアーク溶接とする。
・継手部の開先の目違い量(杭心のずれ)は 2mm以下
許容できるルート間隔(杭間のすき間)は 4mm以下
・仮付け溶接は、点付け程度のものでなく、
必ず 40mm以上の長さとし、本溶接と同等のものとする。
・溶接の盛上げの不足があってはならないが、
余盛りは 3mm以下とし、不要な余盛りは行わない。
・杭の継手を手溶接とする場合、
JISに定める A-2H 程度の有資格者に行わせる。
・継杭における下杭の打残しは、
溶接作業に都合のよい高さ( 1m程度)とする。
・風速が 10m/s 以上ある場合、
適切な防風措置を講じて溶接作業を行う。
5)杭の施工精度
・杭頭の設計位置と水平方法のずれ
D/4( D は杭径)以内、かつ 100mm以内
・杭の傾斜
1/100 以内
※許容範囲を超えた場合には設計者に確認及び検討が必要である。

—————————————————
◆◆ 場所打ちコンクリート杭 ◆◆
—————————————————
1)施工
①コンクリートの調合
・一般に養生温度による強度補正は行わない。
mSn = 0
特記のない場合は、
構造体強度補正値の値は 3 N/mm2とする。
・調合は共仕によると
A種 c/w 60%、、スランプ 18㎝、粗骨材Max25mm、
単位セメント量 310 kg/m3(無水掘りの場合)
B種 c/w 55%、、スランプ 18㎝、粗骨材Max25mm、
単位セメント量 340 kg/m3(無水掘り以外)
②掘 削
・試験掘削に使用する安定液の品質試験は、
粘性、比重、ろ過水量、pH、砂分、塩分の全項目について行い、
以後は粘性及び比重について行う。
・杭の先端部は所定の支持地盤に確実に到達させ、
原則として、杭先端は支持地盤に 1m以上根入れさせる。
・掘削深さの確認は、
重錘(じゅうすい)と検測テープを用いて
杭底の2箇所以上で測定する。
③スライム処理(杭底処理)
・スライムとは、孔内の崩落土、泥水中の土砂等が沈殿したもの。
杭底部のスライムの介在は先端支持力を著しく低下させるので、
スライムの除去は確実に行わなければならない。
・スライムの処理には、
1次スライム処理(掘削完了直後に行う)と
2次スライム処理(コンクリート打設直前に行う)がある。
④鉄筋かごの組立て・吊込み(建込み)
・鉄筋かごの組立て(主筋と帯筋等)は、
原則として、0.8mm以上の鉄線で結束する。
ただし、帯筋の継手は片面 10d 以上のフレアーグルーブ溶接とし、
補強リングは、主筋に断面欠損を起こさないように堅固に溶接する。
・鉄筋のかぶり厚さは、
アースドリル及びリバース工法では 10~15㎝程度、
オールケーシング工法では 15㎝程度で設計されることが多い。
・鉄筋かごは、かぶり厚さを確保するために、
スペーサーを深さ方向に 3~5m間隔を目安として、
断面4箇所以上取り付ける。
設計図によるが、かご主筋への取り付けはさける。
がご主筋に設置する場合は、
アンダーカットに注意する。
・通常、鉄筋かごは掘削前に組み立てておく。
したがって、掘削後の検測で、
鉄筋かごの長さと掘削孔の深さに差がある場合がある。
掘削孔の深さが浅い場合には、最下段に鉄筋かごで長さを調整する。
これは杭は一般に上部の方が配筋量が多いので、
上部の配筋が不足しないように配慮したものである。
・鉄筋かごの建起こしと建込みは、
かごに有害な変形が生じないように行う。
また、建込みは、孔壁を崩壊しないように、
鉄筋かごを杭中心に合わせ鉛直性を保ちながら行う。
⑤コンクリートの打設等
・コンクリートの打ち込みは、泥水を巻き込むことがなく
良質なコンクリートに置換するために
原則としてトレミー菅を用いる。
・コンクリート打ち込み開始時には、
プランジャーをトレミー菅内の泥水(安定液)
の上に乗った形で設置して、
コンクリートと泥水等が混ざり合うのを防ぎ、
下部か泥水等を押し上げるようにコンクリートを打設する。
・トレミー菅及びケーシングチューブ(オールケーシング工法の場合)は、
これを引き抜きながらコンクリートの打ち込みを行う。
このとき、トレミー菅及びケーシングチューブの先端は、
コンクリートの中に常に 2m以上入ってるように保持する。
・杭底から押し上げられてきた不健全なコンクリートを、
余盛り部分に集めてコンクリート硬化後削り取る。
【 場所打ちコンクリート杭の余盛りの高さ 】
孔中に水が少ない場合 オールケーシング 50㎝以上
孔中に水が多い場合 アースドリル、リバース 80~100㎝程度
※上記余盛り高さを確保するため、スタンドパイプ取り外し後に、杭頭レベルが若干下がることを考慮してコンクリート打設完了時は少し高いめのレベルに設定しておく。
・杭築造完了後、
杭孔周囲の地盤の崩壊防止と転落防止のため
空掘り部分の埋戻しを行う。
埋戻しの時期は、コンクリート打込みの翌日以降、
杭頭のコンクリートが初期硬化をしてから行う。
2)施工後の処理
①施工精度
杭の水平方向のずれ 100mm以下、傾斜 1/100以下
・断面寸法は、設計断面以下にならないことを基準とする。
拡底径の場合は、拡底率が設計に関わる場合があるので注意する。
・鉛直精度や杭径は、通常、超音波孔壁測定結果から求める。
②杭頭の処理
余盛り部分や不良コンクリート部分をはつり取り、
健全なコンクリートを露出させる。
【 杭頭処理の施工上の留意事項 】
・コンクリート打込みから 14日程度経過した後、
所定のコンクリートの強度が得られてから行う。
・はつり作業に際しては、
杭本体へのひび割れや損傷防止に留意し、
平らにはつり取り、所定の高さにそろえる。
・設計図書に示された高さまで余盛り部分を除去しても、
杭頭コンクリートに不良部分が残る場合がある。
その場合には、不良部分を除去し、
コンクリートを打ち直さなければならない。

3)代表的な工法の概要
アースドリル工法(地盤ドリル工法)
表層ケーシングを建て込み、回転バケットで掘削する。

掘削完了後、スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、トレミー菅をセットして
必要に応じて再度スライムを除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分を埋め戻す。
・掘削孔壁の保護は、地盤表層部はケーシングにより、
ケーシング下端以深は、
ベントナイト、CMCを主体とする安定液により
孔壁にできるマッドケーキ(不透水膜)と水頭圧により保護する。
・安定液の粘性
安定液はベントナイト、CMC、分散剤等からなり、
分散剤は液の劣化を防ぎ、くり返し使用を可能にするもの。
安定液の配合は、必要な造壁性・比重のもので、
短時間で砂分を沈降させるため、
できるだけ低粘性・低比重のものとするのがよい。
・粘性はファンネル粘性で表されるが、
その数字が大きいほど粘性は高い。
・必要粘性とは、対象地盤に必要とする粘性をいい、
作液粘性とは、新しく作った安定液の粘性をいう。
アースドリル工法では、
安定液をくり返し使用すると粘性が小さくなることが多いので、
一般的に、作液粘性は必要粘性より大きくする。
・くり返し使用する場合の安定液は、
粘性、比重、砂分、ろ過水量、ケーキ、pHについて
管理しながら施工する。
・支持層の確認は、全杭についてバケット内の土砂を、
土質柱状図及び土質資料と対比し、併せて記録する。
・1次スライム処理:底ざらいバケットで処理する。
・1次処理に用いる底ざらいバケットは杭径より 10㎝小さいものを用いる
・1次処理に用いる底ざらいバケットの昇降は、
孔壁が崩壊することがないよに緩やかに行う。
・2次スライム処理:
水中ポンプ方式、エアーリフト方式等で処理する。
リバース工法(リバースサーキュレーション工法)
・スタンドパイプを建て込み、
その部分をハンマーグラブで掘削する。

その後は回転ビットで掘削し、
掘削完了後スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、
トレミー菅をセットして必要に応じて再度スライム除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分を埋め戻す。
・特殊な回転ビットを地上に設置したロータリーテーブルを通じて
緩やかに回転させて掘削し、
排土は水に混じった掘削孔底部の土砂を水と一緒に逆循環方式で吸い上げて行う。
・孔壁保護は、原則として水(土質によってはベントナイト溶液を使用することもある)を用い、静水圧を 0.02 N/mm2以上に保つことにより孔壁の崩壊を防ぐ工法なので、掘削に際しては地下水位を確認し、水頭差を 2.0m以上に保つようにする。スタンドパイプは、地表面部分の孔壁の崩壊を防ぐ役割を果たすとともに、その水頭差を確保するために掘削孔頭部にのみ貫入させるものである。また、スタンドパイプの径は、杭の孔径より、150〜200mm大きくする。
・支持層の確認は、全杭について、デリバリーホースの末端から掘削土砂を採取し、土質柱状図及び土質資料と対比して行い記録する。
・1次スライムの処理
回転ビットを孔底より若干引き上げて、空回しして吸い上げる。
・2次スライムの処理
トレミー菅とサクションポンプ等により処理する。
・スタンドパイプは、地表面の崩壊防止にも役立つので、コンクリートを所定の高さまで打設しトレミー菅を引き抜いた後に引き抜く。
オールケーシング工法(ベノト工法)
ケーシングチューブを圧入しながら、ハンマーグラブで掘削する。

掘削完了後、スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、トレミー菅をセットして
必要に応じて再度スライムを除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分をうめ戻す。
・掘削にあたって、
掘削孔全長にわたってケーシングチューブを使用するので、
孔壁の崩壊が少ない。
・孔壁の保護は、基本的にケーシングチューブを用いるが、
ボイリング、ヒービングが発生するおそれがある場合は、
孔内に水をはり防止する。
・支持層の確認は、
全杭についてハンマーグラブでつかみ上げた土砂を、
土質柱状図及び土質資料と対比し、併せて記録する。
・1次スライム処理:
孔内水がない場合やわずかな場合は、
ハンマーグラブで杭底処理する。
孔内水が多い場合は、
その後、沈殿バケット(スライムバケット)で処理する。
・2次スライム処理:
水中ポンプ方式、エアーリフト方式等で処理する。
・ケーシングチューブを急速に引き抜くと
コンクリートに泥水等を巻き込むことになるので、
十分に注意する。
・鉄筋かごがケーシングチューブに接触して浮き上がってしまう
鉄筋の供上がりが発生した場合は、
早期発見が大切で、
鉄筋頂部から供上がりチェック用の鉄線を
ケーシングチューブ天端まで伸ばしておき、
引き抜き初期にチェックを行う。
・供上がり防止策
・ケーシングチューブの内面をよく清掃する
・ケーシングチューブは、
変形・曲がりのないものを鉛直に建て込む
・スペーサーの形状、高さ及び位置に注意する。
・鉄筋かごを曲がりや変形のないように建て込む。

場所打ちコンクリート杭のアースドリルエ法においては孔底にスライムを十分 沈降させた後直ちに鉄筋かごを設置してコンクリートの打込みを行う

第4章 地業工事 杭工事

◆既成コンクリート杭

1)杭の運搬及び取扱い
①杭の運搬及び取扱い 積込み・荷降し 2点、1/5の箇所
②杭の建込み 杭上端部から 2mの位置を吊り点位置とする

2)打ち込み工法
①打撃工法
ディーゼルハンマ、ドロップハンマ(もんけん)
バイブロハンマ、油圧ハンマ

②プレボーリング併用打撃工法
オーガーによる掘削径
通常、粘性土の場合、 杭径 – 50mm

③杭の打込み
一群の場合 中心から外側へ
一本の打込みは中断しない

④杭の打止め
指定された深さで行う
支持層まで到達すること

3)埋込み工法
①プレボーリング工法(セメントミルク工法)
【 アースオーガーによる掘削の施工上の留意事項 】
・屈進速度が速すぎると、
先端の掘削ビットに過大な負担がかかり、
ビットが横に逃げたり、ロッドが曲がるなどして、
掘削孔の曲がりが生じやすくなる。
土質によって屈進速度を変える必要がある。
→ 硬い地盤ほどゆっくり掘削する。

・掘削中に孔壁の崩壊が生じるおそれがある場合は、
必要に応じて掘削液(安定液)を使用する。

・アースオーガーの引き上げに当たっては、
負圧によって地盤を緩めないように
ゆっくりと正回転で引き上げる。

・掘削土は、杭の高止まりが生じないように十分排出する。

【 杭の建て込みの施工上の留意事項 】
・掘削孔壁が崩壊することがないように、速やかに行う。
孔壁の崩壊は高止まりの原因となる。

・孔壁や杭体を損傷することのないよう、
鉛直に吊り下げた状態でゆっくり行う。

・建て込み後に杭が自沈するおそれのある場合は、
固定ち具などにより杭を保持し、
自沈しないように設置高さの位置で固定しておく。

②中掘り工法:
杭中空部にオーガー等を挿入し、杭先端地盤を掘削しながら、杭中空部から排土して杭を設置する工法。
直径 500mm以上に適する
杭先端にはフリクションカッターを取り付ける

4)杭の継手
①溶接継手または接続金具による無溶接継手とする。

②【 溶接継手の留意事項 】
・溶接は原則としてアーク溶接とする。

・継手部の開先の目違い量(杭心のずれ)は 2mm以下
許容できるルート間隔(杭間のすき間)は 4mm以下

・仮付け溶接は、点付け程度のものでなく、
必ず 40mm以上の長さとし、本溶接と同等のものとする。

・溶接の盛上げの不足があってはならないが、
余盛りは 3mm以下とし、不要な余盛りは行わない。

・杭の継手を手溶接とする場合、
JISに定める A-2H 程度の有資格者に行わせる。

・継杭における下杭の打残しは、
溶接作業に都合のよい高さ( 1m程度)とする。

・風速が 10m/s 以上ある場合、
適切な防風措置を講じて溶接作業を行う。

5)杭の施工精度
・杭頭の設計位置と水平方法のずれ
D/4( D は杭径)以内、かつ 100mm以内

・杭の傾斜
1/100 以内
※許容範囲を超えた場合には設計者に確認及び検討が必要である。

◆場所打ちコンクリート杭

1)施工
①コンクリートの調合

・一般に養生温度による強度補正は行わない。
mSn = 0
特記のない場合は、
構造体強度補正値の値は 3 N/mm2とする。

・調合は共仕によると
A種 c/w 60%、、スランプ 18㎝、粗骨材Max25mm、
単位セメント量 310 kg/m3(無水掘りの場合)
B種 c/w 55%、、スランプ 18㎝、粗骨材Max25mm、
単位セメント量 340 kg/m3(無水掘り以外)

②掘 削

・試験掘削に使用する安定液の品質試験は、
粘性、比重、ろ過水量、pH、砂分、塩分の全項目について行い、
以後は粘性及び比重について行う。

・杭の先端部は所定の支持地盤に確実に到達させ、
原則として、杭先端は支持地盤に 1m以上根入れさせる。

・掘削深さの確認は、
重錘(じゅうすい)と検測テープを用いて
杭底の2箇所以上で測定する。

③スライム処理(杭底処理)

・スライムとは、孔内の崩落土、泥水中の土砂等が沈殿したもの。
杭底部のスライムの介在は先端支持力を著しく低下させるので、
スライムの除去は確実に行わなければならない。

・スライムの処理には、
1次スライム処理(掘削完了直後に行う)と
2次スライム処理(コンクリート打設直前に行う)がある。

④鉄筋かごの組立て・吊込み(建込み)

・鉄筋かごの組立て(主筋と帯筋等)は、
原則として、0.8mm以上の鉄線で結束する。
ただし、帯筋の継手は片面 10d 以上のフレアーグルーブ溶接とし、
補強リングは、主筋に断面欠損を起こさないように堅固に溶接する。

・鉄筋のかぶり厚さは、
アースドリル及びリバース工法では 10~15㎝程度、
オールケーシング工法では 15㎝程度で設計されることが多い。

・鉄筋かごは、かぶり厚さを確保するために、
スペーサーを深さ方向に 3~5m間隔を目安として、
断面4箇所以上取り付ける。
設計図によるが、かご主筋への取り付けはさける。
がご主筋に設置する場合は、
アンダーカットに注意する。

・通常、鉄筋かごは掘削前に組み立てておく。
したがって、掘削後の検測で、
鉄筋かごの長さと掘削孔の深さに差がある場合がある。
掘削孔の深さが浅い場合には、最下段に鉄筋かごで長さを調整する。
これは杭は一般に上部の方が配筋量が多いので、
上部の配筋が不足しないように配慮したものである。

・鉄筋かごの建起こしと建込みは、
かごに有害な変形が生じないように行う。
また、建込みは、孔壁を崩壊しないように、
鉄筋かごを杭中心に合わせ鉛直性を保ちながら行う。

⑤コンクリートの打設等

・コンクリートの打ち込みは、泥水を巻き込むことがなく
良質なコンクリートに置換するために
原則としてトレミー菅を用いる。

・コンクリート打ち込み開始時には、
プランジャーをトレミー菅内の泥水(安定液)
の上に乗った形で設置して、
コンクリートと泥水等が混ざり合うのを防ぎ、
下部か泥水等を押し上げるようにコンクリートを打設する。

・トレミー菅及びケーシングチューブ(オールケーシング工法の場合)は、
これを引き抜きながらコンクリートの打ち込みを行う。
このとき、トレミー菅及びケーシングチューブの先端は、
コンクリートの中に常に 2m以上入ってるように保持する。

・杭底から押し上げられてきた不健全なコンクリートを、
余盛り部分に集めてコンクリート硬化後削り取る。

【 場所打ちコンクリート杭の余盛りの高さ 】
孔中に水が少ない場合 オールケーシング 50㎝以上
孔中に水が多い場合 アースドリル、リバース 80~100㎝程度

※上記余盛り高さを確保するため、スタンドパイプ取り外し後に、杭頭レベルが若干下がることを考慮してコンクリート打設完了時は少し高いめのレベルに設定しておく。

・杭築造完了後、
杭孔周囲の地盤の崩壊防止と転落防止のため
空掘り部分の埋戻しを行う。
埋戻しの時期は、コンクリート打込みの翌日以降、
杭頭のコンクリートが初期硬化をしてから行う。

2)施工後の処理
①施工精度
杭の水平方向のずれ 100mm以下、傾斜 1/100以下

・断面寸法は、設計断面以下にならないことを基準とする。
拡底径の場合は、拡底率が設計に関わる場合があるので注意する。

・鉛直精度や杭径は、通常、超音波孔壁測定結果から求める。

②杭頭の処理

余盛り部分や不良コンクリート部分をはつり取り、
健全なコンクリートを露出させる。

【 杭頭処理の施工上の留意事項 】
・コンクリート打込みから 14日程度経過した後、
所定のコンクリートの強度が得られてから行う。

・はつり作業に際しては、
杭本体へのひび割れや損傷防止に留意し、
平らにはつり取り、所定の高さにそろえる。

・設計図書に示された高さまで余盛り部分を除去しても、
杭頭コンクリートに不良部分が残る場合がある。
その場合には、不良部分を除去し、
コンクリートを打ち直さなければならない。

3)代表的な工法の概要

アースドリル工法(地盤ドリル工法)
表層ケーシングを建て込み、回転バケットで掘削する。

掘削完了後、スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、トレミー菅をセットして
必要に応じて再度スライムを除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分を埋め戻す。

・掘削孔壁の保護は、地盤表層部はケーシングにより、
ケーシング下端以深は、
ベントナイト、CMCを主体とする安定液により
孔壁にできるマッドケーキ(不透水膜)と水頭圧により保護する。

・安定液の粘性
安定液はベントナイト、CMC、分散剤等からなり、
分散剤は液の劣化を防ぎ、くり返し使用を可能にするもの。
安定液の配合は、必要な造壁性・比重のもので、
短時間で砂分を沈降させるため、
できるだけ低粘性・低比重のものとするのがよい。

・粘性はファンネル粘性で表されるが、
その数字が大きいほど粘性は高い。

・必要粘性とは、対象地盤に必要とする粘性をいい、
作液粘性とは、新しく作った安定液の粘性をいう。
アースドリル工法では、
安定液をくり返し使用すると粘性が小さくなることが多いので、
一般的に、作液粘性は必要粘性より大きくする。

・くり返し使用する場合の安定液は、
粘性、比重、砂分、ろ過水量、ケーキ、pHについて
管理しながら施工する。

・支持層の確認は、全杭についてバケット内の土砂を、
土質柱状図及び土質資料と対比し、併せて記録する。

・1次スライム処理:底ざらいバケットで処理する。

・1次処理に用いる底ざらいバケットは杭径より 10㎝小さいものを用いる

・1次処理に用いる底ざらいバケットの昇降は、
孔壁が崩壊することがないよに緩やかに行う。

・2次スライム処理:
水中ポンプ方式、エアーリフト方式等で処理する。

リバース工法(リバースサーキュレーション工法)

・スタンドパイプを建て込み、
その部分をハンマーグラブで掘削する。

その後は回転ビットで掘削し、
掘削完了後スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、
トレミー菅をセットして必要に応じて再度スライム除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分を埋め戻す。

・特殊な回転ビットを地上に設置したロータリーテーブルを通じて
緩やかに回転させて掘削し、
排土は水に混じった掘削孔底部の土砂を水と一緒に逆循環方式で吸い上げて行う。

・孔壁保護は、原則として水(土質によってはベントナイト溶液を使用することもある)を用い、静水圧を 0.02 N/mm2以上に保つことにより孔壁の崩壊を防ぐ工法なので、掘削に際しては地下水位を確認し、水頭差を 2.0m以上に保つようにする。スタンドパイプは、地表面部分の孔壁の崩壊を防ぐ役割を果たすとともに、その水頭差を確保するために掘削孔頭部にのみ貫入させるものである。また、スタンドパイプの径は、杭の孔径より、150〜200mm大きくする。

・支持層の確認は、全杭について、デリバリーホースの末端から掘削土砂を採取し、土質柱状図及び土質資料と対比して行い記録する。

・1次スライムの処理
回転ビットを孔底より若干引き上げて、空回しして吸い上げる。

・2次スライムの処理
トレミー菅とサクションポンプ等により処理する。

・スタンドパイプは、地表面の崩壊防止にも役立つので、コンクリートを所定の高さまで打設しトレミー菅を引き抜いた後に引き抜く。

オールケーシング工法(ベノト工法)

ケーシングチューブを圧入しながら、ハンマーグラブで掘削する。

掘削完了後、スライムを除去する。

鉄筋かごを挿入し、トレミー菅をセットして
必要に応じて再度スライムを除去する。

コンクリートを打込む。

空掘り部分をうめ戻す。

・掘削にあたって、
掘削孔全長にわたってケーシングチューブを使用するので、
孔壁の崩壊が少ない。

・孔壁の保護は、基本的にケーシングチューブを用いるが、
ボイリング、ヒービングが発生するおそれがある場合は、
孔内に水をはり防止する。

・支持層の確認は、
全杭についてハンマーグラブでつかみ上げた土砂を、
土質柱状図及び土質資料と対比し、併せて記録する。

・1次スライム処理:
孔内水がない場合やわずかな場合は、
ハンマーグラブで杭底処理する。
孔内水が多い場合は、
その後、沈殿バケット(スライムバケット)で処理する。

・2次スライム処理:
水中ポンプ方式、エアーリフト方式等で処理する。

・ケーシングチューブを急速に引き抜くと
コンクリートに泥水等を巻き込むことになるので、
十分に注意する。

・鉄筋かごがケーシングチューブに接触して浮き上がってしまう
鉄筋の供上がりが発生した場合は、
早期発見が大切で、
鉄筋頂部から供上がりチェック用の鉄線を
ケーシングチューブ天端まで伸ばしておき、
引き抜き初期にチェックを行う。

・供上がり防止策
・ケーシングチューブの内面をよく清掃する
・ケーシングチューブは、
変形・曲がりのないものを鉛直に建て込む
・スペーサーの形状、高さ及び位置に注意する。
・鉄筋かごを曲がりや変形のないように建て込む。

場所打ちコンクリート杭のアースドリルエ法においては孔底にスライムを十分 沈降させた後直ちに鉄筋かごを設置してコンクリートの打込みを行う